2011年11月14日月曜日

CG/ポスプロの為のメモ 02 <カラースペース 続き>

前回はさらっと種類を紹介したので、今回はもっと掘り下げた話を。


溯ることブラウン管の時代。
当時はブラウン管の特性上、映し出された画が実際よりも暗く見えたんです。
しかしこれを直すことよりも普及にプライオリティを置いたのです(掛かる費用を考えて・・・)。その代わり記録するほうで明るくしておいて、その相殺で暗くなった映像を補正したのです。

この時のブラウン管のガンマ値が2.2だったのです。
そしてこの変なルールが今も続いているわけです。

大抵のモニターガンマは2.2でMacは1.8と言われていますね。
ちなみに今後Macで例える事はありません。すみません。


さてここで、ディスプレイ等の機器における入出力の関係の計算式を紹介。
0がmin、1がmaxの明るさの場合・・・

Output=Inputのγ乗
※γはガンマ

に近似します。
リニアの場合はγが1.0、つまりInputが0.5の明るさの場合Outputも0.5の明るさなんです。
そしてモニターガンマは2.2なので更にInput0.5を代入してみると・・・

x=0.5の2.2乗
x=0.218

Outputが0.218となり、なんと50%グレーがモニター越しには約22%グレーになる訳です。暗いんです。

ガンマ値2.2が暗くなる理由、お分かりでしょうか?
「モニターのガンマ値が2.2ってことは 下に湾曲したカーブか~」と安易に覚えると、その後の理解に苦しむはずです。裏では以上の計算式が行われていたのです。


続いてカラースペース。

まずsRGBなどのVideo系。ガンマ値2.2の環境です。
デジカメやWEB上の画像など、ほとんどの画像・映像がsRGBです。

これらの画像には記録の際、一緒に補正カーブも付いてくるんです。 sRGBの場合0.45(2.2の逆数)です。モニターで正しく表示させる為です。


Video系以外のLog系やLinear系にも固有の補正カーブがあります。


しかしこの補正カーブ。単体では非常に邪魔な存在です。モニターがあって始めて生かされるわけでして・・・。

なのでAEやNUKEなどに読み込む際、それらソフトウェア内で取り扱いやすい状態にする必要があるんです。

ここでLUT(Look up table)の登場です。
ソフトウェアには濃度変換を行うためのいわゆる補正カーブが用意されています。それがLUT。

例えば、sRGBの画像をNUKEで読み込む際、sRGBのLUTを指定するのです。そうすると、本来その画像が持っていた補正カーブとLUTが相殺され、結果的にリニアの画になります。
そしてソフトウェア内部ではリニアで作業して、例えばsRGBのモニターに出力する際はviewerLUTをsRGBにすると逆ガンマが掛かり、モニターで正しく表示されます。


このように、画像には幾つものカラースペースが存在して、それぞれ持っている補正カーブも違うのです。
特に実写合成をする方は、取った素材や編集部から貰ったFVが“一体何のカラースペースなのか”を確認する必要があるのです。
しかし、業界によっては“Rec.709をリニアと呼ぶ”業界もありますので要注意!
Rec.709はsRGBのカラースペースで目にします。
なので単にカラースペースだけを確認するのではなくて、CMS(カラーマネージメントシステム)も確認する必要があります。


この辺まで説明すると、リニアのデータがいかに扱いやすいかが想像出来ると思います。 なぜならInputとOutputが一緒なのですから!


次回リニアワークフローの説明・・・といきたいですが、Logについて少しだけ説明しようと思います。
特に映画仕事をやる人は要注意ですね!

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