2011年12月19日月曜日

ハーディング メモ

過去に演出上過激な点滅が原因で、視聴者に有害な刺激を与えたという問題が発生しました。
以来、映像を制作する上で視聴者の健康に留意して、映像に問題が無いかどうか点検装置を通して確認して配信するようになりました。

この点検装置を通称、ハーディングマシンといいます。

ハーディングとは実は人の名前で、光感受性反応の研究で権威のあるイギリスのグラハム・ハーディング教授のことです。

教授は過去の問題を契機に、ITC(独立テレビジョン委員会)から依頼を受けてPSE(高過敏性)症状再発防止のガイドラインのドラフト版を作成しました。
その内容は
一般的な照明でテレビ画面から2.5m離れた状態で行なった検査の下、

「テレビ自体光が点滅して像を作る以上、刺激が0%になる事はないがリスクの最小化はでき、その水準を3Hz(1秒間3回の点滅)とする。」
というものでした。

これを基にITCは
①テレビが原因でPSE発症のリスクを完全には防げないが、軽減は出来る。
②3Hzより早い点滅、急なカット変わり、明滅画像は避ける。
③規則正しいパターン画像が動くとなお危険。
④CG画像でもテレビ画面で25Hzの明滅を起こすこともあるので注意。

というガイダンスを発表したわけです。

これに関しては参考にしたサイトがありますので、更に詳しく知りたい方はどうぞ。


さて、そんな背景があって今日の映像で特にPSEを招く恐れのあるシーンやカットにはハーディングマシンを経て放送されています。


では、もし引っかかったら・・・。その対処法は、

①1/3秒に1回以下の点滅にする。
CMの場合10フレームに1回以上点滅するとアウトです。つまり1秒(30フレーム)に3回の点滅ということになりますね。
映画の場合8フレームに1回以上点滅です。

どうしても1秒間に3回以上の点滅が必要な場合は限度を5回までとし、かつ画面の輝度変化を20%以下に抑える。

②規則性のある画(縞模様、渦巻き、ダーツボードなど)が画面の大部分を占めるのを避ける。

③コントラストの強い画面の反転や輝度変化を20%以下に抑える。

です。

過去に2度、僕の周りでハーディングマシンに引っかかり、作った画を再調整なんてことがありました。制作者側からすると、きっとカッコイイ演出を目指してそうなっていて、しかも見慣れて麻痺していたかもしれません。
とはいえ、視聴者の健康に害を及ぼすとなると元も子もありません。

ハーディング検査の結果、演出が急遽変わったとしても如何に対応出来るかが、僕らプロの腕の見せ所ですね。

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